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当店オーダーメイドジーンズの安さの秘密を公開します。
それはズバリ、店長の手作りだからです。
ですから、はじめにことわっておきますが、
ジーンズショップで売られているような工場で作られたジーンズをお求めの方はご遠慮ください。
どこがどう違うのか、詳しく説明します。
ボタンホールを開けるのにも、特殊ミシンが必要です。
私の場合、ボタンホーラーというアタッチメントを使います。
一見すると判り難いかもしれませんが、特殊ミシンで開けたホールには、縫い目の中に芯糸と呼ばれる太い糸が通っています。その芯糸が入りません。
入っていなくても、強度などには問題ありません。
ベルト通しのループの上下などに閂止めがされていますよね。これも特殊ミシンですので、出来ません。
私の場合は、ミシンのステッチでしっかりとめます。
これも、ご家庭の洗濯程度では問題ありません。
黒い糸で縫ってあるので、わかりにくいかもしれませんが、普通のジーンズはこんなボタンホールです。
ボタンホーラーで開けた釦穴。
判りやすくするために、白糸で縫ってみました。(通常は黒っぽい糸で縫います。)
私の手作りの場合、
ミシンで何度も返し縫いをして、しっかりとめます。
その他、細かい点をあげればキリがありませんが、大きな違いはこの2点です。
逆説で申しますと、その他は大した差はないということです。
まず、材料のデニムは、ここ備後地方は日本のデニム産地のメッカです。
有名ジーンズメーカーの定番ジーンズに使用されているデニムと同ランクのデニムを使用しております。
はきこんでいくうちに、自然な色落ち感を楽しめます。自信を持って純国産ジーンズだと言えます。
次に、縫製に使用する糸ですが、これも工場で使われている物と同じジーンズ用の糸を使用します。
最後に、ジーンズらしさを決定づけるボタン・リベット類ですが、これも、一般のジーンズに使用されているものと同じものを使用します。工場では機械で取り付けますが、私の場合、手打ちで取り付けます。
つまり、使用する道具・機器が違うだけで、表からの見た目はほとんど遜色ないものを作る事ができます。
工場では、大量生産のため、流れ作業でジーンズは作られます。とにかく効率をあげるために、何台ものミシンを使います。その一台一台は、早くきれいに縫うための工夫が施されています。一工程に一台ずつのミシンがあると言っても過言ではありません。それぞれにオペレーターがいて、一日中同じ作業を繰り返しています。ですから、その行程ではすぐに熟練になれます。これはよく知られていることかもしれませんが、そういったオペレーターのほとんどは中国からの労働者です。日本で作られているから日本製だと思われるかもしれませんが、本当に純国産だといえるのでしょうか。ましてや、外国から安い生地を輸入して生産している場合だってあるんです。極端な言い方をすれば、中国で縫うか日本で縫うかの違いだけです。国産がもてはやされていますが、事情を知ってみれば疑問が残ります。誤解されては困りますが、中国製を否定しているわけではありません。中国の方は器用ですので、すぐに腕をあげて上手に縫ってくれるようになりますよ。
少し話が横道にそれましたが、そこへ私のようなものが一本だけオーダーをお願いすると、たちまち問題が発生します。ポケットの形から、ベルトループの幅や長さ、ステッチの運針までこちらの希望を伝えるのに一苦労です。いつもの縫い方と違うと、なかなか理解してもらえません。もちろん、細かな指示を書いた縫製仕様書というものを作って工場に渡します。その縫製仕様書を持って、縫っている方の所へ行って直接お願いできればいいのですが、そうもいきません。まず、工場にお願いすると、工場長がその縫製仕様書を見て、工場の開き具合を見て、流れ作業をとめられない場合や、自社では縫えないと判断すると、外注に出されてしまいます。1本だけのサンプルは、ほとんど外注です。ですから、実際に縫った方がどんな方なのか、私は知る由もないのです。そして、縫い上がってきた製品を見ると、「あ〜、ここの縫い方が違う〜TT」とかいうことはしょっちゅう起こります。もう、どうどうめぐりです。
このホームページを立ち上げて数ヶ月は、そうやってお客様のオーダーを工場にお願いしてきましたが、何度やっても、自分の納得する製品ができないことに歯痒さを感じて、この度思いきって、やり方を変える決心をしました。くれぐれも、誤解しないでいただきたいのですが、工場生産ではいい製品が出来ないと言っているわけではございません。工場では、何度もサンプルを作成し、間違いを確認したり、修正をしたのちに、本生産にかかるのです。そうやって大量に作られた中にも、何割かB品が発生します。それもごく当然のことなんです。そもそも、一本だけのオーダーメイド品を一発で完成させるのは、非常に難しいことなのです。
だったら、自分に出来る範囲で、自分の責任でやってみようと決心したのです。私個人では、高価な特殊ミシンを何台も何種類も所有することはできませんので、手持ちのミシンで出来る範囲のものしか作れません。
ですから、最初に言ったように、お店で売られているようなジーンズをお求めの方はご遠慮くださいね。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
高田民恵